ネズミの忌避剤でオススメなものは?手作り方法や使用のコツも解説
ネズミを家で見かけた際にまず思いつく手段が市販の忌避剤です。
忌避剤は値段もそれほど高くなく、入手・使用共に気軽にできるのでポピュラーなネズミ駆除方法の1つです。
しかしその一方で、調べれば調べるほど種類がたくさんあってどれを選べばいいのかわからないもの。
そこで本記事ではネズミ駆除の忌避剤のメリットや、それぞれのタイプについて詳細に解説していきます。
また、市販の忌避剤よりもさらにリーズナブルに駆除が可能な自作の忌避剤についても詳しく説明しているので、ぜひ参考にしてください。
目次
ネズミ対策に用いられる忌避剤とは?
ネズミ対策に用いられる忌避剤とは、ネズミが嫌うニオイ成分を含んだ薬剤を指します。
ネズミは嗅覚が非常に発達しており、特定のニオイに敏感です。
したがって忌避剤の使用により、その効果範囲内からネズミが離れる傾向があります。
そのため忌避剤はネズミの追い出しや、特定の場所や物品に近づけないことに有効な対策です。
ネズミ駆除に忌避剤を使うメリット
ネズミ駆除に忌避剤を使用するメリットはいくつかあります。
ここでは、ネズミ駆除に忌避剤を使うメリットを3つ紹介します。
簡単に使用できる
ネズミの忌避剤は、一般的にスプレータイプ、くん煙剤、設置タイプ(ゲル状)などの形態で市販されており、ネットショッピングやホームセンターで気軽に購入できます。
使い方自体も難しくなく、ネズミの出没が頻発する場所や侵入経路に直接散布もしくは設置するだけです。
注意点として忌避剤は人には無害なものがほとんどですが、ペットや小さなお子様には刺激の強い製品もあるので、説明書を読んで用法用量は守りましょう。
ネズミの死骸を処理しなくて済む
忌避剤はネズミを殺すのではなく、あくまで特定の場所や物品から遠ざける効果があります。
そのため忌避剤の使用によりネズミの死骸が残る心配はありません。
ネズミの死骸を処理する作業は不快なうえに、ネズミの体表には大量のノミやダニ、病原体が寄生しているので衛生上のリスクも伴います。
したがって忌避剤がネズミの追い出しに効き目があった場合には、新たなネズミの死骸が発生しないので、衛生環境を維持することにもつながるでしょう。
予防効果もある
ネズミの忌避剤はネズミを追い出すだけでなく、ネズミの攻撃や被害を防ぐ効果もあります。
なぜなら忌避剤を使用することで、ネズミ自身が今まで使用していた経路や餌場を警戒するようになるからです。
ただし基本的に忌避剤の効果は永久的なものではありません。
予防効果を持続させるには定期的に散布もしくは設置し直す必要があります。
ネズミ対策用の忌避剤の種類
ネズミ駆除用の忌避剤にはスプレータイプ、くん煙剤、設置タイプ(ゲル状)が存在します。
それぞれの特徴について紹介していきます。
スプレータイプ
その名の通り液体の忌避剤を噴射できるようになっているタイプです。
ネズミが現れた際に直接噴射したり、ネズミの出現が予想される箇所、侵入経路に噴射したりと、局所的に散布する使い方ができます。
買ってからすぐに使用できる気軽さもメリットの1つです。
スプレータイプが向いているor不向きなシチュエーション
スプレータイプは、ネズミの出没が特定の場所に集中している場合に効果的な対策と言えます。
ただし局所的な散布しかできないので、一度に大量のネズミを追い出したい場合や、家屋にいることはわかってもどこに潜んでいるかわからない場合には対策しづらいでしょう。
くん煙剤
くん煙剤は大量の煙を発生させて、室内に充満させることで忌避効果を発揮するタイプの忌避剤です。
スプレーと違って局所的な散布はできない代わりに、広範囲にわたって効果を発揮します。
ただし、部屋に煙を充満させるので事前の準備(電化製品の養生や、火災報知器のスイッチをオフ)や事後の処理(換気)が必要になります。
くん煙剤が向いているor不向きなシチュエーション
まずくん煙剤は使い方の性質上、使用の用途は室内に限られます。
ただし屋内であれば効き目は広範囲にわたるので、スプレータイプでは対処しきれないネズミがどこに潜んでいるかわからない場合でも、くん煙剤であれば対処可能です。
設置タイプ(ゲル状)
設置タイプの忌避剤は、ゲル状のネズミの嫌いなニオイ成分を含んだ専用の容器を設置することで効果を発揮します。
設置するだけで良い手軽さや、壁や床に固定できる取り付けやすさ・使い勝手がメリットの1つです。
設置タイプ(ゲル状)が向いているor不向きなシチュエーション
設置タイプもスプレータイプと同じく、駆除効果の範囲は局所的な対策です。
広い場所に対して1つの設置タイプの忌避剤だけでは、効果は充分ではありません。
したがってネズミの発生する箇所で、なおかつ狭い空間への設置が向いています。
また狭くても風通しが良すぎる場所だとニオイが流れる可能性もあるので、密閉できる空間である必要があります。
ネズミに効く忌避剤を自作する方法
自力でのネズミ対策には市販の忌避剤以外にも、嫌いなニオイを使って忌避剤を自作する方法もあります。
ネズミの嫌いなニオイにはミントやハッカ、ワサビ、唐辛子、猫のニオイなどが挙げられます。
その中でもハッカに関しては、市販されているハッカ油を利用すれば、手ごろな価格で忌避スプレーを自作することが可能です。
下記にてハッカ油スプレーの作り方と使い方を紹介していきます。
ハッカ油スプレーの作り方と使い方
まずハッカ油スプレーの自作に必要なものは下記の通りです。
- ハッカ油(ユーカリオイル):ネズミが嫌うニオイ成分を含んだオイル
- 水:スプレー液のベースとなる水
- スプレー容器・スプレーヘッド:散布のための容器
容器については、ハッカ油はポリスチレンを溶かす性質があるため、ペットボトルがオススメです。
次に下記の2つの手順で作成していきます。
1.材料を容器に投入
スプレー容器にハッカ油と水を適量注ぎます。
一般的な配合比は、ハッカ油1に対して水10程度です。
2.容器を振ってよく混ぜる
スプレー容器の口をしっかり閉め、容器をよく振ってハッカ油と水を混ぜ合わせます。
適度に時間をかけて混ぜることで、均一なスプレー液ができます。
完成したらネズミの出没場所や侵入経路に散布することで、市販の忌避剤と類似する効果が得られます。
定期的に散布すれば、効果を持続させることが可能です。
ネズミ駆除で忌避剤を使用する際の注意点
ネズミ駆除に忌避剤は有効であるものの、万能というわけではありません。
下記にて注意点をそれぞれ説明していきます。
必ず効くとは限らない
ネズミは個々の遺伝的な体質や、そのときの発育状況により、個体差があります。
したがってニオイに慣れやすいネズミや、全く効かないネズミも中にはいることでしょう。
そのため忌避剤を使用しているからといって、必ず被害解決に直結するとは限りません。
有効な期間には限りがある
忌避剤の効果の持続期間は永久的なものではありません。
またネズミは帰巣本能により再侵入を繰り返す動物なので、1度追い払って被害が落ち着いたからといって安心するのはまだ早いです。
つまり忌避効果が切れたタイミングで再侵入される可能性も充分にあります。
効果の持続期間をあらかじめ気にして、再散布するタイミングを決めておきましょう。
ペットや子どもの健康に気をつける
忌避剤がネズミには影響があっても人間に影響が出ないのは、人間の方がはるかに身体が大きいことや、免疫力があることが要因に挙げられます。
参考:忌避剤利用とその現状
動物行動学に基づくネズミ忌避剤の効果検証
しかしペットや小さい子どもの場合、いずれも成人した人間ほど身体も大きくなければ免疫力も強くありません。
したがって影響が及んでしまう可能性も否定できません。
忌避剤を使用する際には、事前に説明書を読むことや周りの状況を確認することも重要です。
侵入経路を塞がなければ再発する
忌避剤の効果はあくまで追い出しまでです。
殺鼠効果はありません。
また先ほども述べましたが、ネズミは帰巣本能により再侵入を繰り返します。
追い出しても侵入経路を塞がなければ、永久的にネズミの追い出しと再侵入の攻防を繰り返すことになるでしょう。
ネズミ駆除については私たちにお任せください!
実際にネズミ駆除を自力で完結させるのはかなり難易度が高いです。
忌避剤にはネズミの追い出し効果が期待できるものの、最終的には漏れのない侵入経路封鎖をしなければ被害の再発が延々続くことになっています。
ちなみにネズミはコイン1枚程度の大きさの隙間があれば侵入してしまうので、初心者の方では侵入経路の特定の段階で漏れが出てしまう可能性が大きいです。
結局のところ一度で再発防止まで見据えた駆除をしたい場合、専門家への依頼・相談が最も効率的で確実な手段です。
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まとめ
忌避剤は有効なネズミ対策ですが、その範囲はあくまで追い出しまでです。
根本的にネズミ被害を解決しようとする場合には、侵入経路封鎖による再発防止は避けられません。
しかしネズミの侵入経路を漏れなく特定し、すり抜けられないように封鎖する施工には専門的な知識と経験が不可欠です。
市販の忌避剤を購入してトライアルアンドエラーを繰り返すより、早期の段階で専門家への依頼・相談をする方がリーズナブルで確実な駆除が行えます。
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