コウモリのせいで病気になる?日本でも気をつけるべき感染症を紹介
「コウモリを家の中で見かけた。野生の生き物なので、何らかの病気を持っていそうだからどうにかしたい」とお困りではないでしょうか?
野生のコウモリは、さまざまな病原体を保有しています。コウモリの保有する病原菌が人間に移ることで、深刻な感染症にかかる可能性があるため、適切な方法で対策を講じることが大切です。
今回は、コウモリから感染するおそれのある主な病気を分かりやすく解説します。日本でも気をつけるべき感染症を中心に紹介していますので、身近なコウモリの存在に不安を感じている方は、ぜひ本記事をご参考ください。
目次
コウモリには人獣共通感染症のおそれがある
コウモリからは、人獣共通感染症を発症するおそれがあります。
人獣共通感染症とは、簡単に言うと「人と動物に共通する感染症」のことです。別名、「動物由来感染症(動物から人に感染する病気の総称)」とも呼ばれています。
コウモリからかかるおそれのある人獣共通感染症の代表例としては、ハンタウイルス感染症やヒストプラズマ症などが挙げられます。
上記以外にも、コウモリが保有している病原体は深刻な感染症をもたらすものばかりなので、むやみに近づかないよう注意しましょう。
参考:厚生労働省「動物由来感染症ハンドブック2012」
厚生労働省「動物由来感染症を知っていますか?」
コウモリによってかかるおそれのある主な病気
コウモリによってかかるおそれのある主な病気は以下のとおりです。
- サルモネラ症
- エボラ出血熱
- アルボウイルス感染症
- リッサウイルス感染症
- ニパウイルス感染症
- ヘンドラウイルス感染症
- ヒストプラズマ症
- 狂犬病
上記の中には、現時点で日本での発症が報告されていない病気や、世界的に見ても発症例が少ない病気も含まれていますが、野生のコウモリが身近にいる危険性を認識するための知識として身につけておくことが大切です。それぞれの病気について、順番に解説します。
サルモネラ症
サルモネラ症とは、サルモネラ菌によって引き起こされる病気のことです。一般的には、急性の発熱・腹痛・下痢・嘔気・嘔吐などの症状が見られます。
これらの症状はサルモネラを取り込んだあと12〜36時間で現れることが多いです。症状は2〜7日続きます。
サルモネラ症の症状は比較的軽く、ほとんどの患者は治療を必要とせずに回復します。しかし、とりわけ幼少期の子どもや高齢者では脱水が重度となり、生命の危機に陥ることもあるため注意しましょう。
サルモネラ菌は、コウモリをはじめ野生動物に広く生息しています。感染を防ぐためには、コウモリだけでなく、野生動物にはむやみに近づかないことが大切です。
参考:厚生労働省 検疫所「サルモネラ症(チフス以外)(ファクトシート)」
エボラ出血熱
エボラ出血熱とは、エボラウイルスによる感染症のことです。エボラウイルス病とも呼ばれています。
感染すると通常7~10日程度の潜伏期間の後、全身の倦怠感・発熱・頭痛・筋肉痛・のどの痛みなどの症状が表れます。その後、嘔吐や下痢などの消化器症状・内臓機能の低下が見られます。
これまでに、アフリカ中央部のコンゴ民主共和国・スーダン・ウガンダ・ガボン・アフリカ西部のギニア・リベリア・シエラレオネ・マリ・ナイジェリア・コートジボワールなどで発生しています。
自然界では、コウモリのような野生動物がエボラウイルスを保有していると考えられています。
なお、エボラウイルスは基本的に空気感染しないことから、感染者の体液や血液に触れなければ感染することはありません。医療体制や生活環境から考え合わせると、日本国内でエボラ出血熱が流行する可能性は、現時点ではほとんどないと言われています。
参考:厚生労働省 検疫所「エボラウイルス病(Ebola virus disease)」
兵庫県「エボラ出血熱について」
アルボウイルス感染症
アルボウイルス感染症は、一般的には蚊やダニに刺されることによって感染する病気のことです。これまでに海外では、コウモリから「ベネズエラ脳炎」という病気の原因ウイルスとして発見されています。
アルボウイルスは、「節足動物が媒介するウイルス」という意味の英語を短縮して名づけられました。アルボウイルスは単一のウイルスではなく、主に昆虫・マダニなど血液を吸う特定の節足動物によって人または動物に感染する様々な系統のウイルス250種以上に適用されます。そのうち、少なくとも80種類のアルボウイルスが人に病気を引き起こします。
アルボウイルス感染症に罹患しても症状が出ないこともありますが、発熱・髄膜炎・脳炎・急性弛緩性麻痺(だらりとした麻痺)などの神経症状が出ることもあります。
参考:厚生労働省 検疫所「2012年07月17日更新 米国でのウエストナイルウイルスとその他のアルボウイルスによる感染症について」
MSDマニュアル「アルボウイルス、アレナウイルス、フィロウイルス感染症の概要」
国土技術政策総合研究所「研究資料」
リッサウイルス感染症
リッサウイルス感染症とは、ラブドウイルス科リッサウイルス属 のウイルスにより引き起こされる感染症のことです。アフリカ ・東西ヨーロッパ・オーストラリア大陸などに生息するオオコウモリや小型コウモリなどが保有していることが知られています。
日本では、これまでにリッサウイルス感染症の発生および、コウモリからリッサウイルスが見つかったという報告はありません。
症状としては狂犬病で見られるような発熱・食欲不振・倦怠感・感染 (咬傷)を受けた四肢の疼痛や掻痒感・咽頭痛・知覚過敏などが感染初期に表れます。その後、興奮性の亢進・嚥下困難・発声困難・筋痙縮が現れて、恐水症状や精神撹乱などの中枢神経症状が見られるようになります。
ニパウイルス感染症
ニパウイルス感染症は、マレーシアでの流行において、オオコウモリにより感染したブタからの感染が報告されている病気です。バングラデシュでの流行では、オオコウモリからの直接感染が指摘されていますが、いずれもヒトからヒトへの感染は報告されていません。
主な症状としては、発熱・頭痛・筋肉痛などインフルエンザのような症状から始まり、その後は見当識障害・痙攣・昏睡などの脳炎症状をきたします。死亡率は40%と言われています。
なお、日本国内では、人間・動物ともに感染例・輸入症例などの報告はありません。
参考:厚生労働省 検疫所「ニパウイルス感染症」
国立感染症研究所「ニパウイルス感染症とは」
ヘンドラウイルス感染症
ヘンドラウイルス感染症は、パラミクソウイルス科ニパウイルス属に属するヘンドラウイルスによる病気です。自然宿主はオオコウモリですが、人間への感染は動物(主にウマ)の体液や組織との接触感染によると考えられています。
人間の症例は非常に少数であり、詳細は明らかではありませんが、発熱や筋肉痛などインフルエンザのような症状から重篤な肺炎・脳炎による意識障害・痙攣などがあり得ると言われています。
なお、現時点で日本での発生は報告されていません。
参考:厚生労働省「ヘンドラウイルス感染症」
農研機構「ヘンドラウイルス感染症(equine morbillivirus pneumonia)」
ヒストプラズマ症
ヒストプラスマ症は輸入真菌症の一つで、世界的に見られる病気です。ヒストプラズマは、鳥やコウモリの糞に汚染されている土壌やほこりの中で最もよく生育すると言われています。
日本では現在までに27例の報告があります。これまで日本での感染例はないと思われていましたが、最近になって国内感染例が疑われる患者が報告され始めています。ヒストプラズマ症は細胞性免疫機能が低下した患者(特に臓器移植やエイズの患者)に発症例が多く、重篤となりやすいため注意が必要です。
参考:MSDマニュアル「ヒストプラズマ症」
国立感染症研究所「ヒストプラスマ症とは」
狂犬病
狂犬病は、狂犬病ウイルスを保有するコウモリ・イヌ・ネコを含む野生動物に咬まれたり、引っ掻かれたりしてできた傷口からの侵入(および極めて珍しいケースですが、濃厚なウイルスによる気道粘膜感染)によって発症する人獣共通感染症です。
潜伏期間は3日〜3ヶ月ほどで、発症するとさまざまな神経症状が現れたあとで昏睡に陥り死亡します。なお、日本において、狂犬病は1957年以降発生していません。
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まとめ
野生のコウモリは、さまざまな病原体を保有しています。コウモリの保有する病原菌が人間に移ることで、深刻な感染症にかかる可能性があるため、適切な方法で対策を講じることが大切です。
自力でも忌避剤の散布によって対策自体は行えますが、健康リスクを回避しつつ適切なコウモリ駆除を行いたい場合は、プロの駆除業者に依頼しましょう。
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