コウモリにはウイルスや細菌が多い?知っておくべきリスクを解説
「最近、コウモリが身近にいる。なんとなく不潔なイメージがあるし、ウイルスや細菌を運んでこないだろうか?」と不安に感じていないでしょうか。
コウモリは、さまざまなウイルスや細菌を保有しているおそれがあります。その中には、人間に重篤な病気を引き起こすものも少なくありません。
そこで今回は、コウモリが保有するおそれのある代表的なウイルス・細菌を紹介します。コウモリが身近にいる場合に知っておくべきリスクを把握し、今後の対策にお役立てください。
目次
コウモリはウイルスや細菌を保有しているおそれがある
野生のコウモリは多種多様なウイルス・細菌を保有している可能性があり、私たちの身近にいる場合には健康へのリスクが心配されます。コウモリが持つウイルス・細菌について理解しておくことで、身近にいるコウモリへの適切な対策につなげましょう。
なお、細菌とは、目で見ることができない小さな生物のことです。細菌は、栄養源さえあれば自分と同じ細菌を複製して増殖していきます。人の体に侵入して病気を起こす有害な細菌もいる一方で、納豆菌のように人の生活に有用な細菌も存在します。
これに対して、ウイルスとは、細菌の50分の1程度の大きさで、とても小さいため、自分で細胞を持っていません。ウイルスには細胞がないので、他の細胞に入り込んで生きていきます。人間に病気を起こすことがあるウイルスの代表例は、インフルエンザウイルス・ノロウイルスなどです。風邪(普通感冒)は、さまざまなウイルスが原因となって生じます。
コウモリが保有するおそれのある主なウイルス
コウモリが保有するおそれのある主なウイルスは、以下のとおりです。
- SARSコロナウイルス
- ニパウイルス
- コウモリリッサウイルス
- ヘンドラウイルス
- エボラウイルス
- マールブルグウイルス
- 狂犬病ウイルス
上記ウイルスの中には、現時点で日本での発見が報告されていないものや世界的に見ても珍しいものも含まれていますが、野生のコウモリが身近にいることで生じる健康リスクを認識するための知識として身につけておきましょう。
それぞれのウイルスについて、順番に解説します。
参考:獣医疫学会 獣医疫学雑誌15巻2号「コウモリ由来のウイルスとその感染症」
理化学研究所 生命医科学研究センター「コウモリからは様々なウイルスが見つかっている」
SARSコロナウイルス
SARSコロナウイルス(SARS関連コロナウイルス)は、文字どおりSARSを引き起こすウイルスです。
SARS(重症急性呼吸器症候群)は、起源・感染経路・病原性・不顕性感染の有無・病態生理・季節的流行の可能性などに不明な点が多いですが、発病第1週に発熱・悪寒戦慄・筋肉痛などインフルエンザのような症状が表れるのが一般的です。
発病第2週には非定型肺炎へ進行し、咳嗽(初期には乾性)や呼吸困難が見られます。下痢は発病第1週にも見られますが、一般的には第2週目に多く報告されています。
日本にも生息するキクガシラコウモリやコキクガシラコウモリなどから「SARSコロナウイルス1」に似たウイルスや「新型コロナウイルス(SARSコロナウイルス2)」に近いウイルスが見つかっています。
参考:国立感染症研究所「SARS(重症急性呼吸器症候群)とは」
ニパウイルス
ニパウイルスは、自然宿主をオオコウモリとし、ニパウイルス感染症を引き起こすウイルスです。ニパウイルス感染症は、バングラデシュからインド北東部でほぼ毎年のように発生していますが、日本国内では人間・動物ともに感染例・輸入症例の報告はありません。
参考:国立感染症研究所「ヘニパウイルス感染症をめぐる近年の状況」
コウモリリッサウイルス
コウモリリッサウイルスは、リッサウイルス感染症を引き起こすウイルスです。
リッサウイルス感染症の主な症状としては、感染初期に発熱・食欲不振・倦怠感・感染 (咬傷)を受けた四肢の疼痛や掻痒感・咽頭痛・知覚過敏などが表れるのが特徴です。
コウモリリッサウイルスは、アフリカ・東西ヨーロッパ・オーストラリア大陸などに生息するオオコウモリや小型コウモリなどから検出されています。一方で、日本では、これまでにリッサウイルス感染症の発生および、コウモリからリッサウイルスが見つかったという報告はありません。
ヘンドラウイルス
ヘンドラウイルスは、ヘンドラウイルス感染症を引き起こすウイルスです。
ヘンドラウイルス感染症は、オーストラリアで発生が確認されています。現在までに症例報告数は少ないものの、散発的かつ継続的に患者が発生している状況です。
自然宿主はオオコウモリであり、尿に汚染された牧草を介してウマがウイルスに感染するのが一般的だと考えられています。人間には、ヘンドラウイルスに感染しているウマの体液や組織との接触で感染するのが一般的です。
なお、現時点で日本でのヘンドラウイルス感染症の発生は確認されていません。
参考:厚生労働省「ヘンドラウイルス感染症」
農研機構「ヘンドラウイルス感染症(equine morbillivirus pneumonia)」
エボラウイルス
エボラウイルスは、エボラウイルス病を引き起こすウイルスです。アフリカにおいて、オオコウモリ科(特にウマヅラコウモリ、フランケオナシケンショウコウモリ、コクビワフルーツコウモリなど)がエボラウイルスの自然宿主と考えられています。
エボラウイルス病に感染すると通常7~10日ほどの潜伏期間の後で、全身の倦怠感・発熱・頭痛・筋肉痛・のどの痛みなどの症状が表れます。その後、嘔吐や下痢などの消化器症状・内臓機能の低下が見られるのが特徴です。
なお、現時点で、日本でのエボラウイルス病の発生は確認されていません。
参考:厚生労働省 検疫所「エボラウイルス病(Ebola virus disease)」
東京都北区「エボラウイルス病(エボラ出血熱)について」
マールブルグウイルス
マールブルグウイルスは、マールブルグ病を引き起こすウイルスです。
マールブルグ病は病気を発症した患者の血液・唾液・排泄物に直接触れたときに、皮膚からウイルスが体に入ります。病気に感染した動物に触れたり、食べたりすることによってもうつります。
自然界においてはコウモリがマールブルグウイルスを持っている可能性が指摘されており、コウモリの排泄物を吸い込んだり、接触したりしたときにうつる可能性があると言われています。
マールブルグ病はアフリカの一部の国で発生したことがありますが、現時点で日本での発生は報告されていません。
参考:厚生労働省 検疫所「マールブルグ病(Marburg Disease)」
狂犬病ウイルス
狂犬病ウイルスは、狂犬病を引き起こすウイルスです。
狂犬病の潜伏期間は3日〜3ヶ月ほどで、発症するとさまざまな神経症状が現れたあとで昏睡に陥り死亡します。
海外において、ウイルスを保有する吸血コウモリに触れたり咬まれたりして感染した例が報告されています。なお、日本において、狂犬病は1957年以降発生していません。
コウモリが保有するおそれのある主な細菌
続いて、コウモリが保有するおそれのある主な細菌として、以下の2つを取り上げます。
- サルモネラ菌
- レプトスピラ菌
それぞれの細菌について、順番に詳しく解説します。
サルモネラ菌
サルモネラ菌は、サルモネラ症を引き起こす細菌です。サルモネラ症に感染すると、急性の発熱・腹痛・下痢・嘔気・嘔吐などの症状が表れるのが一般的です。症状はサルモネラ菌を取り込んだ後、12〜36時間で現れることが多く、症状は2〜7日続きます。
サルモネラ症の症状は比較的軽く、ほとんどの人は治療を必要とせずに回復します。しかし、幼少期の子どもや高齢者などは脱水が重度となりやすく、ケースによっては生命の危機に陥ることもあるため注意が必要です。
参考:厚生労働省 検疫所「サルモネラ症(チフス以外)(ファクトシート)」
レプトスピラ菌
レプトスピラ菌は、レプトスピラ症を引き起こす細菌です。レプトスピラ症に感染した動物の尿を経由して伝染します。げっ歯類や牛などが主な保菌者ですが、コウモリが感染していることもあります。
近年の日本では、衛生環境の向上などにより患者数(死亡者数)が著しく減少しています。とはいえ、現在でも散発的な発生は各地で確認されている状況です。
レプトスピラ症は急性熱性疾患であり、感冒様症状のみで軽快する軽症型から、黄疸・出血・腎障害を伴う重症型まで多彩な症状が見られます。また、ごく稀にですが、レプトスピラ症で人が死亡することもある点も把握しておきましょう。
参考:国立感染症研究所「レプトスピラ症とは」
厚生労働省 検疫所「コウモリと人の健康」
コウモリの駆除については私たちにお任せください!
コウモリが身近にいる場合に発生するおそれのある被害は、ウイルスや細菌以外にもあります。例えば、鳴き声や羽音による騒音被害、フンによるニオイ・住宅の劣化の被害などです。
健康リスクを回避しつつコウモリによる被害の発生・拡大を防ぐためには、身近にいることが分かった段階で一刻も早くプロの駆除業者に相談することが大切です。
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まとめ
コウモリは、さまざまなウイルスや細菌を保有しているおそれがあります。その中には、人間に重篤な病気を引き起こすものも少なくありません。
ウイルスや細菌だけでなく、コウモリはさまざまな被害をもたらします。被害の発生・拡大を防ぐためには、スピーディーかつ適切な対策が必要不可欠です。
害獣BUZZでは現地調査を無料で実施しております。「コウモリが家の中にいて、どうしたら良いのか分からない」とお困りの方はお気軽にお問い合わせください。
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