ハクビシンの巣はどこ?身近にいるときの対策も駆除のプロが解説

ハクビシンの巣はどこ?身近にいるときの対策も駆除のプロが解説

「最近、ハクビシンを身近でよく見かけるようになった。もしかして家の中に巣が作られているかもしれない……」とお悩みではないでしょうか。

困ったことに、ハクビシンは人の家に巣を作ることがあります。ハクビシンが家に住み着くと、住宅の劣化や悪臭など深刻な被害が発生するおそれがあるので、早急な対策が欠かせません。

そこで今回は、ハクビシンの巣が作られる場所や、発生する被害の例を害獣駆除のプロ目線で分かりやすく解説します。身近にいるときに講じるべき対策方法も紹介していますので、ハクビシン問題の解決と再発防止を行いたい方は、ぜひ本記事をご活用ください。

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ハクビシンの巣はどこにある?

ハクビシンの巣はどこにある?

本来、ハクビシンの巣は自然界にあるものです。しかし、最近では、ハクビシンが人の家の中に巣を作るケースも多くあります。

本章では、ハクビシンの巣が作られやすい場所はどこなのか、自然界と家の中に分けて順番に解説します。

自然界でのハクビシンの巣の場所

ハクビシンは、都市部や住宅街においてゴミを漁る姿が目撃されることもありますが、自然界での巣の場所については一般的にあまり知られていません。

自然界におけるハクビシンの巣の場所は、主に以下のとおりです。

  • 木の中のくぼみ、空洞
  • 岩の隙間、土の下
  • 草の中、低木の間

本来、ハクビシンは森林や里山などに生息する動物ですが、樹上で生活することが多く、自分で巣穴を掘るのは得意ではありません。

自分の身を隠したり、安全に子育てをしたりするために、もともとタヌキ・アナグマなどが使っていた巣穴や木に自然にできた穴、岩穴・洞窟などを巣として使うことが多いです。

人の家の中でのハクビシンの巣の場所

近年、都市開発により森林や里山が少なくなってきたため、ハクビシンが食料を探して都市部・住宅地に多く出没しています。

特に人の家の屋根裏はハクビシンにとって住みやすく、安全な場所として選ばれることが多いです。なぜなら、屋根裏からは住居部分に侵入しやすく、ハクビシンにとって食料となる人間の食べ残し・生ゴミなどを確保しやすいためです。

家の屋根裏だけでなく、倉庫・物置・床下などもハクビシンが巣を作りやすい場所として知られています。これらの場所は薄暗い環境にあり、ハクビシンが身を隠すうえで都合が良いです。

ハクビシンは頭が良い動物で、一度快適な場所を見つけると、簡単にはその場所を離れません。ハクビシンを家から追い出す際は、しっかりと効果の期待できる対策を講じる必要があります。

ハクビシンが身近にいるときの特徴は?

ハクビシンが身近にいるときの特徴は?

ハクビシンが身近で巣を作っている場合には、いくつかの兆候が現れます。

例えば、屋根裏や床下などから、ドタバタと動き回る音や、何かをかじる音などが聞こえることがあります。ハクビシンは夜行性の動物なので、特に夜間に大きな物音がする場合には、家の中に巣を作っている可能性が高いでしょう。

また、キッチンで食材・ゴミなどが散乱していたり、あるはずの食べ物がなくなっていたりする場合、家に住み着いているハクビシンの仕業かもしれません。

ハクビシンが巣を作る場所には、糞尿の痕跡が見られることも多くあります。屋根裏や床下などから悪臭がしたり、天井から水滴が垂れていたりする場合には、その場所にハクビシンが巣を作っているかもしれません。

そのほか、家の壁・床に小さな穴・隙間などが空いている場合、ハクビシンが出入りするための経路として使われている可能性が高いため注意が必要です。

これらの特徴・兆候に気づいたら、速やかに対策を講じることが大切です。ハクビシンが身近にいる状態を放置すると、被害がより深刻化するおそれがあります。

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ハクビシンの巣が家にあるとどういう被害が起きる?

ハクビシンの巣が家にあるとどういう被害が起きる?

実際にハクビシンの巣が家にあると、どのような被害が起きるのでしょうか。以下に、ハクビシンが身近にいることで生じる代表的な被害をまとめました。

  • 住宅劣化
  • 悪臭
  • 騒音
  • 病原体や寄生虫により健康を害するリスク

それぞれの被害の内容を順番に詳しく解説します。

住宅劣化

ハクビシンが住み着いた家では、以下3つの理由で住宅劣化が進みます。住宅が劣化すると、住み心地が悪くなるうえに、リフォームに多大なお金がかかってしまいます。

  • 断熱材の損壊
  • 糞尿による腐敗
  • 配線のショート

ハクビシンは寝床を作るために断熱材を剥がします。その結果、断熱材が劣化し、家のリフォームが必要になることがあるでしょう。

また、ハクビシンには同じ場所で繰り返し糞尿をする「溜め糞」の習性があります。糞尿が天井裏に溜まり、シミやカビの原因となりかねません。最悪の場合、天井裏の腐食によって天井が崩れることもあります。

さらに、ハクビシンは家の電気配線をかじることもあります。配線のショートや火災のリスクを高めるので、注意が必要です。ハクビシンの巣の兆候を見つけたら、早急に対策を取りましょう。

悪臭

ハクビシンの尿は独特の悪臭を放つもので、アンモニアのような強烈なニオイがするのが特徴です。ハクビシンに家の中に住み着かれると、尿による悪臭が人間の居住空間にまで漏れてくることがあり、ご自身やご家族に大きなストレスをもたらすことがあります。

騒音

ハクビシンが家に巣を作ると、天井裏・床下で走り回る音や物をかじる音、仲間同士でコミュニケーションするように鳴き声をあげるようになります。

ハクビシンは夜行性の動物であり、夜中に活発に動き回ることが多いです。そのため、ハクビシンによる物音は特に夜間の静寂な時間帯に目立つことが多く、ご自身やご家族の睡眠の妨げとなるおそれがあります。

病原体や寄生虫により健康を害するリスク

ハクビシンの体や糞尿には、以下のような病原体が含まれているおそれがあります。

  • サルモネラ菌(食中毒を引き起こす病原体)
  • エルシニア菌(食中毒を引き起こす病原体)
  • カンピロバクター(食中毒やギラン・バレー症候群を引き起こす病原体)

また、ノミ・ダニなどの寄生虫が付着している可能性もあり、人間に移ることでアレルギー症状を引き起こすリスクがあります。

いずれも人間の健康を脅かすおそれがあるため、ハクビシンの体や糞尿には直接触れないよう注意しなければなりません。

参考:東京都環境局「アライグマ・ハクビシンが媒介する主な感染症 」
   一般社団法人 日本有害鳥獣駆除・防除管理協会「ハクビシン」

ハクビシンの巣がありそうなとき何をすべき?

ハクビシンの巣がありそうなとき何をすべき?

ここまでの説明を読んで、ハクビシンに巣を作られた場合にどのような被害を受けるのか、イメージできたはずです。ハクビシンによる被害は、深刻な悪影響を及ぼすものばかりです。

被害の発生・拡大を防ぐためには、ハクビシンの巣があるかもしれないと疑った段階で、一刻も早く対策に乗り出す必要があります。

ご家庭で自力で行うハクビシン対策の方法としては、以下の3つを講じるのが基本です。

  • 家からの追い出し
  • 侵入経路の封鎖
  • 清掃・消毒作業

それぞれの方法を把握しておき、ご家庭での対策にお役立てください。

家からの追い出し

ハクビシンは、鳥獣保護管理法(鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律)により保護対象に指定されている動物です。許可がない状態で、殺傷を伴う形で駆除したり、捕獲したりすることが禁止されています。

ご家庭で合法的にハクビシン対策を講じるためには、追い出しを図るのが基本です。

追い出しを図る方法としては、ハクビシンの嫌がるニオイ(例:ニンニク、唐辛子のニオイなど)や、嫌いな音(例:機械的な音、突発的で大きな音など)の使用が挙げられます。

また、市販の忌避剤を用いることでも、追い出しが狙えます。ハクビシン向けの忌避剤には、主に以下のようなタイプがあります。

ハクビシンの嫌がるものや忌避剤はホームセンターやネットショッピングなど身近なお店で入手でき、気軽に対策を講じられる点が魅力です。ただし、必ずしも効果が出るとは限りません。

実際に上記のアイテムを使用してみて効果が出なかった場合は、専門の駆除業者に相談することをオススメします。

参考:鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律

侵入経路の封鎖

ハクビシンは帰巣本能が強い動物なので、一度侵入した場所に再び入り込もうとする習性があります。ハクビシンを外に追い出すことに成功したら、再侵入を許さないよう出入り口を塞ぐことが大切です。ハクビシンの主な侵入経路には、以下があります。

  • 壁や屋根に空いた穴や隙間
  • 屋根同士が重なっている隙間
  • 通風口
  • 床下にある隙間

上記の箇所を金網やパンチングメタルなどを使ってしっかり封鎖することで、ハクビシンに無理やりこじ開けられて中に入って来られることを防ぐことが可能です。

ただし、ハクビシンは直径9cmの円や1辺8cmの正方形程度の隙間があれば侵入できてしまうことが分かっています。侵入経路をすべて把握することは難しいため、不安があれば専門の駆除業者に依頼することをオススメします。

参考:農研機構「ハクビシンは狭い隙間から侵入できる」

清掃・消毒作業

単純に侵入経路を塞いだだけでは糞尿が巣に残ったままなので、住宅を腐らせたり、病原菌の発生源となってしまったりするおそれがあります。侵入経路の封鎖と併せて、ハクビシンの巣の状況をチェックし、清掃・消毒の作業を行うことが大切です。

以上の対策を講じることで、ハクビシン被害を解決できます。ただし、追い出しや侵入経路の封鎖、清掃・消毒の作業などは、慣れていない方が行うと対策が不十分になってしまい、結果的に被害が再発する可能性が高いです。

自力でのハクビシン対策について、不安があれば専門の駆除業者への依頼を検討しましょう。

ご家庭でのハクビシン対策の方法について、詳しくは以下の記事で解説していますので、併せてご覧ください。

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ここまでの説明で、自力でのハクビシン対策は決して簡単ではないことが理解できたはずです。確実かつ安全にハクビシン対策を講じたい場合は、専門の駆除業者に依頼しましょう。

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まとめ

ハクビシンは、家の中でも特に屋根裏や倉庫・物置・床下などに巣を作ることが多いです。いずれもハクビシンにとって身を隠しやすく、食料となる人間の食べ残し・生ゴミなどを確保しやすい場所だと言えます。

ハクビシンが身近にいて、巣の存在が疑われる状況を放置すれば、繁殖されて被害が拡大するおそれがあるため、一刻も早い対策が求められます。

とはいえ、自力でのハクビシン対策は難しいため、安全かつ効果的にハクビシン対策を講じたい場合は専門の駆除業者に依頼することが望ましいです。

害獣BUZZでは、現地の調査や見積りを無料で承っております。「家の中にハクビシンの巣があるかもしれない」と不安に感じている方は、ぜひ一度ご相談ください。

この記事を書いた人

Sato

害獣BUZZ編集部の佐藤カズキです! 2019年にライター活動を開始し、エビデンスに基づき、お客様の不安に寄り添った記事を届けています。自宅にコウモリが侵入し慌てた経験アリ。趣味は映画鑑賞で、サスペンスを中心に年間100本以上の作品を観ています。

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